簡単!わかりやすい!発達障害

礼育

療育・教育・子育てについて

発達障害×漢字

 

発達障害児は漢字が苦手?

日々発達障害の子どもたちと過ごしていると、保護者様から漢字についてのお悩みを聞くことが多いです。実際、発達障害の子どもに漢字の定着が難しいことは私も実感しています。

漢字の何が苦手なのか

漢字が苦手と言っても苦手な原因となっている部分は様々です。本当に覚えるのが苦手な子もいれば、視覚認知機能の問題で漢字が定着しない子どももいます🙁まずは、どこに苦手の原因があるのかを明確にしなければいけません。

苦手の原因を探す方法

まずは、苦手の原因を探してあげましょう。まずは、図形を正しく書き写せるのかを調べていきます。

  • 一本の直線を写すことから始めます。
  • 向きや長さが合っているかを確認します。
  • 次に◯△などの図形を正しく写せるかを確認していきます。

原因の考察

図形を写す時に、正しく移せなかったり左右反転してしまったりする場合、視覚認知機能(目の機能)に問題があると考えられます。もし、図形を写すことに問題が感じられなかった場合は、記憶の部分に問題があると考えられます。

レーニング方法を決める

もし、視覚認知機能に問題があると感じられる場合は目のトレーニンを行ってください。目のトレーニングにも段階があり、見る機能→見てインプットする機能→アウトプットする機能の順にトレーニングしていくと良いです。記憶に原因がある場合は、ワーキングメモリや長期記憶を鍛えるトレーニンを積極的に行いましょう!

目のトレーニン

ピントを合わせたり、物体を追うというトレーニングから始めます。導入としていつでもできる簡単トレーニングを紹介します。

  • 両腕を伸ばし、顔の正面に出します。
  • 両手の親指を立てます。👍
  • 両手を少しずつ広げていき、顔を動かさずにギリギリ見える位置で止めます。
  • その状態で目だけを動かして左右の親指を交互に見ます。
  • これを30秒×3セット程度行って見てください。

記憶力のトレーニン

記憶力には長期記憶と短期記憶がありますが漢字に必要なのは両方です。まずは短期記憶で脳内に落とし込み、長期記憶に移行させる作業が必要になってきます。

短期記憶

ワーキングメモリを鍛えるには、ワーキングメモリに程よい負荷をかけてあげることが大切です。しかし、負荷をかけすぎるとパンクしてしまい、ワーキングメモリがフリーズしますので注意してください。子どもの能力(何桁の数字を覚えられるのか?等)をしっかりと把握し、少しだけ難しい程度の負荷をかけてあげてください。例えば、3桁までの数字なら記憶できるというのであれば、4桁の数字の記憶に挑戦させてください。この時、答えを紙に書くようにしてください。そうすることでアウトプットする機能も鍛えられます。

長期記憶

長期記憶に落とし込むためには、短期記憶で覚えた漢字を定期的に何度も確認させる方法と、漢字と何かのイメージを結びつけて落とし込む方法があります。多くの場合は前者の方法が用いられます。小学校のころ出た漢字の宿題ってひたすら書く!だったんじゃないかと思います。それに比べ後者の方法はとても効率的で一度、イメージと漢字が結びついてしまえば、繰り返す必要はありません。例えば、「親」という漢字は木の上に立って見る。ということさえ覚えてしまえばもう二度と間違えることがないですよね。

まとめ

  • 漢字が苦手な原因は目の機能が弱いor記憶力が弱い
  • まずはどちらが原因かを探る
  • 原因からトレーニング方法を決める

ひたすら書くだけが漢字のトレーニングではありません。その子に合った練習方法を見つけてあげることが一番大切です。