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わかりやすいADHD〜衝動性と困り感〜

 衝動性とは?

ADHDの特性です。多動性と合併していることが多いのが特徴の1つです。多動性は成長する過程でおさまっていくことが多いですが、衝動性の特性は成長してもおさまりにくいため、トラブルの原因になってしまうこともあります。

衝動性の特徴

衝動性の特性は突発的な行動や発言をしてしまうことです。順番を待てなかったり、思ったことをすぐに言葉に出してしまうなど、結果を考える前に行動してしまうため、それが発端となりトラブルに発展することが多いです。他にも感情のコントロールが難しいことや、優先順位がわからず計画を立てるのが苦手なことも衝動性に見られやすい特徴です。

衝動性の困り感

突発的な発言や行動のせいでトラブルになりやすいことが大きな困り感の1つです。本人からすると発言や行動には明確な理由があるのですが、周りから見ると急に殴られた、急に悪口を言われたと捉えられやすいので、人間関係の構築が非常に困難な場合があります。自分の感情のコントロールが難しいため、やってしまったあとで1番後悔しているのは本人かもしれません。

衝動性をもつ子どもとの関わり

衝動性の特性からくる発言や行動には必ず理由があります。相手を傷つけてやろうなどと考えてしているのではありません。考えてから行動するのが苦手なのですから。

行動の原因を探る

衝動性の子どもが問題行動や問題発言をした時には、必ず何か理由があります。まずは、その理由を明確に把握してあげることが大切です。衝動性の特性が特に現れやすい時はイライラした場面や興奮している場面です。この2つをヒントに行動背景を探ると、なぜそのような行動が出たのかがわかるはずです。

本人とフィードバック(振り返り)する

行動背景をおおよそ把握できたかなと感じたら、次は本人と行動のフィードバックを行うと良いです。なぜ、あんなことをしたのか、どういう気持ちの時にあの行動をしてしまっているのか?を本人と話し合ってみてください。そうすることで、自分のしたことを客観視しやすくなり、次からの行動改善に繋がります。ただし、興奮状態をおさめてからのフィードバックをおすすめします。興奮状態では落ち着いて話をするのが困難なことも多いので、あまり意味のあるフィードバックにはなりません。

代替え的手段を考える

これは暴力をふるってしまう子どもにおすすめの支援方法です。暴力をしたくなる場面で代わりになる行動を提案してあげるだけで、人間関係のトラブルは大幅に減ります。例えば、常に紙を用意しておいてイライラした時は暴力ではなく、紙をぐちゃぐちゃにするなどの代替え手段を持っておくことで、トラブルを未然に防ぎ本人の困り感も緩和してあげることができます。

事前に声かけする

事前の声かけも効果的な支援方法の1つです。例えばお出かけの前に「今日は順番に並ぶことを目標にしようね」「イライラしたらまずは報告をしてね」などの声かけをすることでもトラブルを未然に防ぐことができます。事前に声かけすることが大事です。直前すぎる声かけや行動の最中に声かけをしても聞く耳を持たれないことが大半なので注意しましょう。

まとめ

  • 衝動性は頭で考える前に行動や言葉が出てしまう
  • 感情のコントロールが難しくトラブルが起きやすい
  • 行動背景を明確にして、適切な支援を行う