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発達障害と筆圧の関係

筆圧とは?

筆圧は文字を書くときの強さです。筆圧が強いほど濃い字になり、弱いほど薄くなります。

発達障害と筆圧の関係

発達障害の子どもと関わっていると、筆圧に関しての悩みをよく耳にします。筆圧が弱いと脳への刺激も弱く、勉強時に頭をフルに使えていない状態になります。逆に強すぎると集中力が切れやすくなるなどの問題があります。どちらも指先の微細運動が苦手発達障害の子どもにみられる傾向があります。

筆圧が弱すぎる原因

指先の力加減が苦手な子どもによくみられます。指先の力加減をすることを微細運動と言い、筆圧を強くするにはこの微細運動を習得しなければいけません。もう1つの原因として文字に自信がないことも推測されます。私の経験では、書いている文字に自信がないとき異常に筆圧が弱くなる子どもが数名いました。(算数の式や答えを書く時、ひらがなに自信がない時など)

筆圧が強すぎる原因

自閉症スペクトラムの子どもによく見られます。原因としては、書くことに集中しすぎたり筋肉の過度な緊張があげられます。あとは文字へのこだわり(濃い文字じゃないと嫌だ)が強い子どもも筆圧が強いことが多いです。疲れて集中が切れやすいことや、消えにくいためテストなどでタイムロスになったりすることが問題点です。

改善方法

一番早いのはその子に合った硬さの鉛筆を使わせることですが、それでは根本的な解決にはなりません。将来的なことも考えれば、力のコントロールを習得させた方がいいですよね。

筆圧が弱い場合

まずは、粗大運動を徹底して行います。粗大運動とは大きな動きをする運動(例えばラジオ体操など)です。粗大運動は指先の微細運動と大きく関係しています。人が動きを習得する順番は粗大運動から微細運動です。間違いやすいのがこの順番で、つい微細運動を先に習得させようとしてしまうケースが多く見られます。まずは粗大運動の習得重点をおきましょう。

筆圧が強い場合

筆圧が強い子どもには、工夫した声かけが効果的です。私がよく実践するのは「紙が痛くないように書こうね」「優しく書きます」等の声かけです。毎回紙が破れるほどの筆圧で書いていた自閉症スペクトラムの子どもが実際にこの声かけで適度な筆圧を習得することができました✏️「もうちょっと弱く」などの声かけは子どもがイメージしづらい点であまりオススメはしません。

まとめ

  • 鉛筆の硬さを変えるだけでは根本的な解決にならない
  • 筆圧が弱い子どもには粗大運動を習得させる
  • 筆圧が強い子どもには工夫した声かけをする